ドイツのリースリングです。日本女性「坂田千枝さん」が醸造長を務めるワイナリーのもの。
ドイツといえば甘口の白ワインというイメージの時代があったようですが、近年は酸やミネラルの豊富な辛口の白ワインが多く生産されています。2020年のデータによると、栽培面積比で67%が白ブドウ、33%が黒ブドウという事なので、やはり白ワインの産地です。
また白ブドウの中ではリースリングが最も生産割合が高く、23.4%とのこと。続くミュラー・トゥルガウで11.1%なので、リースリングの生産量の多さが際立ちます。
ちなみに黒ブドウの生産割合が高いのはシュペートブルグンダー(ピノ・ノワールのシノニム)で11.3%、次がドルンフェンダーで7.1%。
ワイン名の中にある、『トロッケン』というのは残糖値に応じた表記で、「残糖値4g/L以下か、総酸度と残糖値の差が2g/L以下であれば9g/Lまで」という、まどろっこしい規定です。一言で言ってしまえば、辛口という事ですかね。ラベルへの表記は任意。
外観は淡いレモン色。グリーンのニュアンスもあります。粘性も低く、いかにも冷涼な産地を思わせます。粘性の低さから、アルコール度数も低いのかと思いましたが、13%ありました。ワインの稲葉で確認したところ、出来るだけ残糖が少なく、シンプルでクラシカルなリースリングを目指して造っているとのことなので、その糖の少なさが粘性の低さにつながっていそうです。
香りはアロマティックで華やか。白い花、レモンやライムの柑橘、石灰、少し白コショウのようなスパイスに、蜜蝋のような香りもあります。
味わいは外観と香りから想像した通りの豊富な酸を感じます。果実味もありますが、ふくよかに広がっていくというよりは、やはり酸が効いているので、とても凛とした印象。
パリッと、キリッとしたワイン。アロマティックではありますが、味わいは初心者向きではないかもしれません。辛口の白ワインを飲みなれていないと、ちょっと酸が鮮烈すぎちゃうかも。もちろん、酸とミネラルが好きな人であれば、おいしく頂けると思います。
ではアニッチャ!!!
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