ティニャネロ 2019/テヌータ・ティニャネロ

5.0
10000-

 イタリアが世界に誇るスーパータスカン、ティニャネロです。めちゃくちゃうまかったです、ハイ。2019年がどんなヴィンテージなのか知りませんが、すごい凝縮感でした。また世界の高級ワインがどんどん値上がりしていく中で、まだ1万円台で買えるところがとても良心的。ティニャネロの作っている『マルケーゼ・アンティノリ・キャンティ・クラシコ・リゼルヴァ』は、5000円台で購入できてめちゃくちゃうまいので、心からおすすめします。ヴィンテージによる差は大きいので、良いヴィンテージのものを。『ソライア』もおいしいけど、、、高すぎですね。

 ティニャネロの敷地はキャンティクラシコの中心部、グレーベ川とペーサ川の渓谷の間のなだらかな丘の中腹にあるとのこと。ブドウ畑は約130ヘクタールで、海抜350~400メートルの標高に位置しており、昼と夜の温度差がかなりあると。土壌は鮮新世の海洋泥灰岩に由来し、石灰岩と片岩が豊富に含まれている模様。

 外観は黒みを帯びた深いルビー色。

 香りはザクロやクランベリーの様の赤系果実、ドライフラワーのようなしおれた花のような香りや、スターアニスのようなスパイス香、清涼感のあるミント、上質な甘やかさを感じるバニラ。多様で複雑、でも突出したところが無くまとまっていて、スケールが大きく、バランスも素晴らしい。

 口にした瞬間に分かる傑出した凝縮感。ボリュームが本当にすごい。凝縮された果実味と複雑な香りがものすごいスピードで広がっていく。そのスケールの大きさから、余韻が極めて長く、その余韻も果実味から熟成感、最後はコーヒーやビターチョコレートを感じるように、口にしてからそれが消えるまで、いい映画でも観たような瞬間瞬間の面白さがあり、満足感がある。

 やっぱりこのクオリティーで10000円台はすごい。他が高すぎるのかもしれないけど。

 そしてティニャネロを飲んで、やっぱりイタリアワインが好きなんだと改めて思いました。深遠さを持ちながらもカラっと明るいキャラクターというか、温かみがあるというか。

 他の国の高級ワイン、というかボルドー品種の特徴なのかもしれませんが、どこかほころっぽいというか、完璧さの中に陰を感じることが多いように思うんですが、イタリアのそれには明るくてどこか抜けた親しみやすさがあって。いやー、いいワインでした。

 めちゃめちゃ美味しかったワインですが、凝縮感がすごいので、たぶんまだまだ若すぎるんだと思います。シルキーに作ってはあるものの、まだまだタンニンは荒々しい。寝かせると本領を発揮するのでしょうね。私は古いヴィンテージのワインをほぼ飲んだことが無いので、分かりませんが、、、

 ともあれ、イタリアワイン旨し!!!

 それではアニッチャ!!!

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