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中学生の時、岩井俊二の『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』をリアルタイムで観て衝撃を受ける。美的感覚の目覚め。
高校時代、ハラミュージアムアークにて現代美術に触れる。ミュージアムショップにあったデビッド・チューダーを聴いてからアヴァンギャルド・ミュージックに傾倒していく。高校のお昼休みの放送に池田亮司や暴力温泉芸者、メルツバウ等を流して顰蹙を買う。父が私の親友に、「息子の部屋から夜な夜な妙な音がしていて心配なのだが、学校ではちゃんとやれているのか。」と相談していたことを後になって知る。
大学時代、初めて直島に行く。以降、ことあるごとに行くように。第一回妻有アートトリエンナーレに参加。最終日、十字架をかたどったモニュメントに1000本近い蝋燭を立て、火を灯した蝋燭の下を歩ける作品を鑑賞。服やカバン、髪にも蝋が垂れていたにも関わらず、それに気づかずに帰宅。母親から、「この子、芸術のイベントに行くって言っていたのに、本当はどこに行ってきたのかしら?」という視線が突き刺さる。何も言われなかった(言えなかったんだろうが)のが、息苦しかった。
ワインインポーター、モトックス主催の試飲会にアートフェア東京のチケットで入れる機会があり、ワインの知識が0の状態で参加。VIPルームに通され、漫画「神の雫」の登場人物のモデルにもなった本間敦さんがマンツーマンでサーブしてくれる。本間さんにワインの解説をしてもらいながら、ブルーノ・ジャコーザのバローロや、シルヴァン・ロワシェのコルトン・シャルルマーニュ、ヴェリテをいただく。至福の時間だった。ワインの素晴らしさを知る。
仕事を辛く感じることから、その辛さの正体を心理学・哲学に求め、フロイト、アドラー、ラカン、コフート等を読む。どれも根源的な解になっているとは思えず。そんな中で仏教、正確にはブッダの思想に出会い、これが答なのではないかという思いに至る。原始仏教にそれはあり、瞑想の実践にそれはある。ヴィパッサナー瞑想の合宿に参加する。
そんなアートと音楽とワインとヴィパッサナーとの出会い。
人生は続く。